HDRとトモセラピーの比較(京都府立医科大学)

2018/12/28
京都府立医科大学放射線医学教室の山崎秀哉氏を筆頭著者とする論文、Cancers (Basel). 2018 Sep 10;10(9)full textを読む。HDR単独療法(HDR-BT)と画像誘導 強度変調放射線療法(IG-IMRT)とを比較した論文である。IG-IMRTはトモセラピーを用いた治療である。
HDR-BTは353人でIG-IMRTは270人である。追跡期間中央値は76ヶ月(範囲:12-216)だった。
詳しい患者属性はTable 1のとおりである。HDR-BTで治療された患者は、IG-IMRTで治療された患者と比較して、治療前のPSAレベルが低く、より多くのホルモン療法で治療され、グリーソンスコア(GS)が低く、追跡期間が長かった。

5年PSA非再発率
HDR-BT
低リスク 100.0%
中間リスク 95.6%
高リスク  90.4%
超高リスク 89.2%

IG-IMRT
低リスク  95.8%
中間リスク 92.0%
高リスク  84.9%
超高リスク 87.1%

Table 2を参照のこと。
PSA非再発率のグラフも参照のこと。

HDR-BT では 39人(10.9%) がIG-IMRTでは 34人(12.6%)がPSA再発した。
全体のPSA非再発率は以下のとおり。
HDR-BT 92.9% (95% confidential interval (CI) = 90.1–95.6%)
IG-IMRT 89.2% (95% CI = 85.9–92.9%)

abstract の結論では以下のように書かれている。
HDR-BTとIG-IMRTは、低、中、および非常に高リスクのグループで同等の結果を示した。高リスク患者では、HDR-BTはIG-IMRTと比較して前立腺特異抗原(PSA)管理率を改善する可能性を示した。
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PSMA- PET検査について

プルヴィクト静注(一般名=ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu))承認でLu(ルテチウム)-PSMA治療 が保険適用となったことを書いた。この治療が可か否かはPSMA- PETで事前に検査を行う必要がある。
少ししらべ、以下のページをみいだした。
68Ga-PSMA- PET|宇都宮セントラルクリニックで前立腺がん検査

保険適応として「PSMA標的療法の適応となる前立腺癌患者への適応判定においてPSMA陽性病変の有無に関する情報を得る目的でのみ実施すること」ということでさらに患者の条件も定められている。
厚生労働省の文書は以下のとおり。(ただし、仔細に読み解く元気は現在は無い)
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001590738.pdf

宇都宮セントラルクリニックの検査料金は明示されている。
・保険3割:約170,000円
・保険2割:約120,000円
・保険1割:約60,000円
・自費検査:250,000円

宇都宮セントラルクリニックに関しては以下のブログ記事を書いている。
https://inves.seesaa.net/article/486153764.html

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田中氏の論文__岐阜大学のIMRTの治療成績

2018/01/31
岐阜大学医学部放射線科の田中秀和氏を筆頭著者とするRep Pract Oncol Radiother. 2018 Jan-Feb;23(1):28-33.full textを読んだ。
2006年3月から2014年7月までの患者1091人が対象である。NCCNリスク分類による内訳は以下のとおり。

低リスク  205人(18.8%)
中間リスク 450人(41.2%)
高リスク  345人(31.6%)
超高リスク 91人(8.3%)

5年PSA非再発率
低リスク  95.9%
中間リスク 91.4%
高リスク  85.5%
超高リスク 80.2%

日本においてIMRTで治療された前立腺癌患者1000人以上の研究は行われていなかったと書かれている。
確かに高リスクと超高リスクを足した数は400人を越えていてかなりの数である。

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高橋悠治 - パーセル 最後の曲集

1997/01/12
ただあきることだけだけが、能力だった……。
あきた瞬間ひょっくり思いがけないものになり替る。
                       折口信夫
上記の言葉を自著『ことばをもって音をたちきれ』の巻頭言に記した高橋悠治はじつに飽きっぽい人だ。いつのまにか水牛はいなくなり、最近のコンサートではMacはお目にかかれない。

今年の正月休み、久しぶりに「パーセル 最後の曲集」(DENON COCO-7961)をきいた。きき流すつもりだったが、再度きいてしまった。
バッハの「組曲第2番ト短調より素材がとられ、高橋悠治により、クラヴィコード、チェンバロ、ピアノ、チェレスタ、電気ピアノ、電子オルガン上の演奏がまとめられ、変形される。(ライナー ノートより)

楽器にからんで、日常の音が効果的に挟まれている。第4の曲 たっぷりの五尋の底に(Full fathom five)が印象的だ。最後の寄せては返す波の音は新年というよりは、回顧の時に相応しい気はしたが、暗澹たるものではなく解体の後の再生を示唆する。
Full fathom five awaits thy fate;
Of something rich and strange
Echoes at night this late
Are borne to dolphins' range
柴田南雄はその著書『名演奏のディスコロジー』(1978年:音楽之友社)の「高橋悠治の音楽」でこう書いている。
彼は早朝、隠岐の島の北端、布施村の海辺にしゃがみこんで波と鴎にマイクを向けていたっけ
「高橋悠治の音楽」のなかで記述されている高校時代の悠治さんのピアノ演奏は現在に至るまで変わらない音楽に対する取り組み、演奏スタイルを示す。
最初に彼をステージ上できいたのは、桐朋の高校一年生の学年末副科試験の時のことで、彼は自分で選んだ「平均律第一番」の中のいちばんダラダラと長い第二十番イ短調を、ただ自分のために、というほかないような独特な弾き方で、むろん暗譜で、完全に、弾いてのけた。皆が皆、採点者の前で間違えないように緊張するとか、少しはいい所を見せようと気張る試験場で、そういう気のまったくない、ふだんのままでバッハにつながって、終わってもふだんのまま、という彼はまったく別世界から紛れ込んだ少年のように思えたものだ
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