無生物表面上のコロナウイルスは最大9日間生存

新型コロナウイルスについて関心は継続している。
コロナウイルスの寿命「ドアノブや机で最長9日間」独研究 | ハザードラボを読む。

Persistence of coronaviruses on inanimate surfaces and its inactivation with biocidal agents - Journal of Hospital Infectionを元にした記事だ。こう書かれている。
病院の院内感染に関する医学誌『ジャーナル・オブ・ホスピタル・インフェクション』に今月6日に掲載された論文によると、独ルール大学ボーフムとグライフスヴァルト大学病院衛生研究所の研究グループは、新型肺炎と同じコロナウイルスの仲間である「SARS(重症急性呼吸器症候群)」と「MERS(中東呼吸器症候群)」に関する22本の論文を精査した。

その結果、病院のドアノブやベッドサイドテーブル、ナースコール用のベルなどの金属やプラスチックに付着したウイルスが、感染力を維持した状態でいられる期間は最長9日間だとする結論を出した。
論文のabstractにはこう書かれている。
22件の研究の分析により、重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスまたは風土病のヒトコロナウイルス(HCoV)などのヒトコロナウイルスは、金属などの無生物の表面で持続できることが明らかになりました。ガラスまたはプラスチックを最大9日間使用できますが、62〜71%のエタノール、0.5%の過酸化水素、または0.1%の次亜塩素酸ナトリウムを使用した表面消毒手順で1分以内に効率的に不活性化できます。0.05-0.2%塩化ベンザルコニウムまたは0.02%グルコン酸クロルヘキシジンなどの他の殺生物剤は効果が低い。
消毒された中でひっそりと生きよう。

参考 新型コロナウイルスの基礎知識

日本にはCDCは無い

新型肺炎、検査・治療薬開発に日米格差 人材など不足 :日本経済新聞を読む。以下の文で記事ははじまっている。
米国で新型コロナウイルス感染の診断キットやワクチン、治療薬の開発が急ピッチで進む。米疾病対策センター(CDC)は独自開発の検査試薬を直轄研究所以外にも広く配布し始めた。米国内の感染者は少ないが、流行に備えた研究開発では日本の先を行く。違いはどこから来るのか。
予算と組織の裏付けがない場合、掛け声だけでは命を守ることはできない。

Centers for Disease Control and Preventionを訪問する。
Interim Guidance for Ships on Managing 2019 Novel Coronavirus、船舶の暫定ガイダンスを素早く公開している。相談、報告がCDCに一元化されている模様だ。
日本においては米国のような組織はないので、全体をコントロールできる暫定的な組織(予算に裏付けられた)がなければ拡散を防ぐことはできないと思われる。

コロナウイルス、「潜伏期にも感染する」は本当?

米国ボストン在住の医師 大西睦子氏のコロナウイルス、「潜伏期にも感染する」は本当? 専門家の間で起きている最新の議論を紹介 | ハーバー・ビジネス・オンラインを読む。
権威ある医学誌NEJMの2020年1月30日付けの記事、Transmission of 2019-nCoV Infection from an Asymptomatic Contact in Germanyを紹介し、その論文の誤りを指摘するサイエンス誌のStudy claiming new coronavirus can be transmitted by people without symptoms was flawedを紹介している。
ハーバー・ビジネス・オンラインの記事の2ページにはサイエンスの記事を元にこう書かれている。
ただし、論文が間違っているということで、潜伏期の人からの感染が起こらないという意味ではありません。米国国立アレルギー感染症研究所所長アンソニー・フォウチ博士は、潜伏期に感染は起こると信じているといいます。そして「私は中国の同僚の一人に電話をしました。彼は非常に尊敬されている感染症の科学者で、潜伏期に感染すると確信しています」と言います。

しかし、仮に感染するとしても、「潜伏期の感染は、全体的な流行において重要ではない可能性が高い。咳やくしゃみをする人はウイルスを拡散する可能性が高い」とWHOは述べています。
湖北省縛りがあるということで、拡散する可能性がある人が検査が行われていなくて既に蔓延している可能性は捨てきれない。

骨転移11未満の場合の治療

千葉大学の泌尿器科山田 康隆氏を筆頭著者とする論文、Prostate. 2020 Feb 3. doi: 10.1002/pros.23958.を読む。
metastatic castration-naïve prostate cancer (mCNPC):(転移性去勢ナイーブ前立腺がん)に対して初期より強力な全身治療が有効であるという知見が得られている 1) がそれは人種によって異なるのではないかという観点でのコホート研究である。

1999年から2017年の間に、複数の施設から新規mCNPCの患者426人を遡及的に追跡した結果である。すべての患者は、初期治療としてアンドロゲン除去療法のみを受けた。
年齢の中央値は73歳でPSAの中央値は 266.2 ng/ml だった。

overall survival:OS(全生存期間)の中央値は、CHAARTEDの高基準を満たした患者で55.5ヶ月でした(試験では33.1ヶ月)。そうして骨転移数の5つのしきい値(≥4、≥6、≥11、≥16、≥21)を評価した結果以下のように結論づけている。
私たちの探索的研究は、アジア人の「大量」前立腺癌の適切な定義として、11以上の骨転移を示唆しています。調査結果を検証するには、より大規模で前向きな研究が必要です。
骨転移が11以上ない場合の最初の治療は従来のホルモン治療のみでいいというのはそれはそれでこのコホート研究の成果として貴重だろう。

1) https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31897602

ブログ村に参加しています。ランキングのクリック、よろしくお願いいたします。
にほんブログ村 病気ブログ 前立腺がんへ
にほんブログ村