ホルモンの供給を遮断することで制御できる転移性前立腺がん(ホルモン感受性前立腺がんまたは去勢感受性前立腺がんと呼ばれることが多い)について、2017年以来、治療に関する推奨事項は劇的に変化した。Treatment for Metastatic Prostate Cancer Often Suboptimal - NCIを元にした記事だ。
テストステロン産生抑制のための単一薬剤投与は長年、標準治療とされてきたが、もはや十分ではないと考えられている。米国のガイドラインでは、現在、それぞれ異なる方法でホルモンを阻害する2種類の薬剤を組み合わせて投与することを推奨している。がんが悪化するリスクが最も高い人に対しては、ガイドラインは化学療法の追加も推奨している。臨床試験では、どちらのアプローチも患者の延命に役立つことが示されている。
しかし、新たな研究の結果によると、これらのガイドラインはほとんど実践に反映されていない。前立腺がん患者を治療する米国の医師を対象とした調査では、約70%が、ホルモン感受性転移性前立腺がん患者に対して最初からこの併用療法を使用していないと報告した。
去勢抵抗性前立腺がんに対しては最初から強力なホルモン治療を実施したほうがいいという意見があることはしっていたが、2種類の薬の併用がガイドラインの推奨になっていることは知らなかった。
今はNCCN Guideline Prostate Cancerの最新版を確認する元気はない。
ただ、いえることはいずれは効かなくなるホルモン治療をするという事態にならなかったことは吉といわざるをえない。
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