限局性前立腺がん患者における決断の後悔

手術とSBRTのランダム化比較試験、PACE-Aの結果で前立腺がんの治療後の生活の質の差を手術とSBRTに関してランダム化比較試験で明らかにした論文を紹介した。
「SBRTは前立腺摘除術と比較して、患者が報告した尿失禁および性機能障害が少ない」ということはそうなんだろうと納得する結果ではある。

いままで、治療後の後悔に関してブログでは次の記事を書いた。
前立腺がん治療後の「後悔」について
治療後の「後悔」について

「治療後の「後悔」について」では3つの論文を紹介している。
NEJMの論文は「外照射と手術の長期的な尿、腸、および性的機能を比較した」論文である。尿失禁、性的機能について時間が経つと両者は差がなくなるというのは「時間が癒やしてくれる」ということはある程度真実だろう。
ただし、「時間は心の傷を癒さない」という研究はあるとのことだ。

改めて"regret"をキーワードとしてGoogle Scholarで検索し以下の論文をみいだした。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36870852/

系統的レビューとメタ分析論文である。
「20% の患者に重大な決断後悔が認められた」ということでそれは「放射線療法を受けた患者 (19%) と前立腺摘出術を受けた患者 (18%) の間にはほとんど差がなかった」ということで、ある程度の割合で治療選択について後悔するというのはそれはそれで人間の性だろう。

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