ホルモン療法 安江博『一流の前立腺がん患者になれ!』より

安江博『一流の前立腺がん患者になれ!』鹿砦社を図書館より借り出して、パラパラと読む。
安江博さんは滋賀医科大事件の際、患者サイドの中心人物だったという記憶があった。少し調べ、写真が載っている次のページをみいだした。
https://www.rokusaisha.com/wp/?p=29655

本の表紙には「理学博士 安江博」と書かれていて、医学博士の著書でないことを明示している。
「腺友ネット:掲示板」でホルモン治療の副作用について縷々投稿している人が安江さんかと当時思ったもので、本の「第11章 男性ホルモン遮断治療(ホルモン療法)」について少し紹介してみる。
患者様へ:検査・手術の説明書 | 東北大学病院 泌尿器科よりリンクされている前立腺癌に対するホルモン療法についてを参照し、以下の文を引用している。
ほてり、頭痛、発汗、肝機能障害、性欲減退、勃起障害、女性化乳房、乳房痛、精巣萎縮、貧血、骨粗鬆症、肥満、糖尿病、心血管疾患、筋肉減少、認知機能の低下、うつ傾向、などがあります。女性の更年期症状と一部は似ています。ホルモン療法の副作用の多くは、(可能であれば)ホルモン療法を休止することにより改善しますが、なかには女性化乳房のように不可逆的な変化もあります。
東北大のこのページの記述で次の事項については知らないことだった。
女性化乳房、乳房痛:
女性化乳房は女性のように乳房が張ってくることを言います。精巣摘出術やLH-RHアゴニストでは少なく、抗男性ホルモン剤単独療法では16~71%と高率に起こります。対処法として、乳腺への予防放射線照射が有効と報告されています。高度な女性化乳房では乳腺切除術などの形成手術が必要になることもあります。
本ではAndrogen Action in Prostate Cancer を参照して次の記述。
「前立腺がんの早い時期からのADTは、前立腺がん患者のかなりの数で、臨床的進行が始まる前に去勢抵抗性がん細胞を生成させている」とする記載があります。
どのような論文からの情報からか不明だが、「かなりの数」というのは実に曖昧な話だ。

さらに間歇ホルモン療法について以下の論文を参照している。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32606361/

無料で読むことのできる以下のtext よりKey pointsを引用している。
https://www.nature.com/articles/s41585-020-0335-7

鹿砦社のこの本に関しての書評は以下のとおり。
http://www.kokusyo.jp/book/16709/

ブログ村に参加しています。クリックしていただけると嬉しいです。
にほんブログ村 病気ブログ 前立腺がんへ
にほんブログ村

この記事へのコメント