ホルモン治療は前立腺がん患者の認知に影響を与えるか?

腺友掲示板でホルモン治療と認知症の関係について漂流さんという方で投稿のやりとりがあった。 1)

"Does hormone therapy impact cognition in patients with prostate cancer? A systematic review and meta-analysis" と題するsystematic review 論文を詠んだので紹介する。
Cancer. 2024 Feb 2.

ホルモン治療は、認知機能障害を誘発し、高齢患者の自律性に影響を及ぼす可能性があるということに関して、先行研究では相反する結果が得られているので20の研究をシステマティックレビューしたということだ。

平易な要約としてこう書かれている。
前立腺がんのホルモン療法によって引き起こされる認知障害については、患者のケアや日常生活への影響にもかかわらず、コンセンサスはありません。発表された研究を総合したこの結果は、知覚される認知障害の増加を実証しましたが、治療中の認知能力の低下を証明するものではありませんでした。
主観的認知の低下はあったが、客観的認知の顕著な低下を示すものはなかったということのようだ。

世界を認識するのが年齢とともに明瞭さが減少するのは致し方がないことであるが、それがホルモン治療により促進されたとするならば、主観的事実としては寂しいかぎりだ。

多分にそれは男性としての生がある期間なくなったことの影響として認知の変容であり、それを積極的に受けいることがいいことだろう。
客観的認知の顕著な低下がないということでよしとしよう。

1) 代表的な投稿は以下のとおり。
https://sen-you.boy.jp/bbs/main/?res=9201
https://sen-you.boy.jp/bbs/main/?res=10541

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