中間リスク前立腺がん患者に対して39 回で78 Gy 照射の外照射でホルモン治療の恩恵があるか否かを2つの病院のデータで示したものである。結論にはこう書かれている。
DE-EBRTを受けたすべての日本人中間リスク患者にADTが必ずしも有効であるとは限らないが、GS 4 + 3の患者では生化学的コントロールを改善することができる。治療群間(ホルモン無しとホルモン追加)でこれらのエンドポイントに統計的に有意な差は見つからなかったということだ。
DE-EBRT:Dose-Escalated External Beam Radiation Therapy(線量エスカレーション外照射療法)
4年PSA非再発率
外照射 単独:94.7%
ホルモン併用:95.1%
7年PSA非再発率
外照射 単独:89.3%
ホルモン併用:92.3%
sIPTW:Stabilised Inverse Probability of Treatment Weighting method による調整前のグラフがfull textの図2の図 a に示されている。
2006年4月から2018年7月までにがん研有明病院:JFCR及び東京放射線治療クリニック:TROCで治療を受けた中間リスクの患者405人(JFCR 253人、TROC 152人)が対象である。
なお、TROCはお知らせによると2023年05月31日に閉院となっている。
放射線治療装置についてはJFCRではClinac 21EX (Varian Medical Systems、 または TrueBeam (Varian Medical Systems)を使用。2014 年 6 月以前は 5 フィールド IMRT 技術を適用していたが、それ以降は容積変調アーク療法 (VMAT) が適用とのことだ。
TROCでは小塚 拓洋氏の指導によりTROC とJFCRは照射方法は共有され、Clinac iX 加速器 (Varian Medical Systems) を使用された。
がん研有明病院単独の8年PSA非再発率を報告した論文についてはサイトの篠村一磨の論文__がん研有明病院 IMRTで紹介している。
日本においても必ずしも中間リスクすべてでホルモン療法併用が恩恵があるわけではないということを2つの病院のデータで示したこの論文はそれはそれで意味はあるだろう。
ただ、私個人にとっては放射線治療開始前になにもしないで待つという選択をとることはとても考えられないことで、ホルモン治療を併用したことはよかったと思っている。
この論文においては私が臨床試験に参加した寡分割照射(70Gyを28回に分けて照射)は対象外となっている。
がん研有明病院は臨床試験に参加している。
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