治験を受けた患者の体験談が掲載されていた。
PSAのが82.4で生検を受け、がんが確定し、家から自転車で通える距離にあるがん研有明病院へ転院し、リンパ節への転移があるということでステージ4の診断。その際、PSAは136.0になっていたとのことだ。
リュープリンとカソデックスによるCAB療法を開始した。更に計39回の放射線療法も受けた。
少しずつPSAが上がり始め、ゾラデックスに変更したが、PSAが2を超えて主治医からエンザルタミドの治験の提案があり、参加した。対照のフルタミドのグループに入り、副作用がひどく、中止。その後、エンザルタミドを服用となったが、これも副作用がひどく3週間ほどで中止したとのこと。
当時、新薬といわれていた薬で患者によっては副作用がひどく治験が中止になったとのはそれはそれで少し驚く。
その後、認可されたアビラテロンを服用したら、副作用もなく効果があったという記述である。
記事の最後のほうにこう書いている。
治験による治療は、残念ながら、私にはまったく効果がもたらされませんでした。しかし、後悔はしていません。いい薬であっても、誰にでも効くわけではなく、私のように副作用だけが出てしまうこともあります。使ってみるまでわからないのですから、しかたがなかったのです。治験に参加することで、将来の患者さんたちの役に立ったのなら、それでいいと思っています。治療歴が掲載されているが、放射線治療後、血尿がでて、膀胱止血手術を受けたと書かれている。
私は現在、アビラテロンによる治療を続けていますが、この新しい薬が登場してくるまでにも、やはり多くの患者が治験に参加し、貴重なデータを残してきてくれたのでしょう。それがあって、私の現在があるのだと感じています。
外照射も副作用が強くでた模様だ。ただ最後の以下の文は達観しているようで、少し羨ましい。
前立腺がんのステージ4と診断されたとき、残された時間は5年と考えていました。その後、ホルモン療法と放射線療法がよく効いて、元気に過ごせる数年間があったので、やりたいことは全部やってしまいました。南の島で豊かな時間を過ごすこともできたし、仕事をしていたときにはできなかった多くのことを行うこともできたのです。
そして、がん告知からすでに7年半以上が経過しました。もう、いつ薬が効かなくなってもいい。今はそんなおだやかな気持ちで、毎日を送っています。
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