もうひとつ治療装置がある。それはViewRay社のMRIdianリニアックだ。
導入されている病院は国立がん研究センター中央病院、江戸川病院、埼玉医科大学国際医療センター及び新松戸中央総合病院だ。
「MRIdianリニアック放射線治療システム」× 国立がん研究センター中央病院にはMRIが0.35Tとそう高い値でないことについてこう書かれている。
MRIdianの0.35Tという磁場強度について井垣科長は,「高磁場であれば画質は向上しますが,画像の歪みやケミカルシフトなどが発生します。治療計画や線量計算のための画像として,また正確な照射のためにも0.35Tというのはバランスのよい磁場強度だと思います」と述べる。また、前立腺の動きについては次の記述。
岡本室長はMRIdianでの前立腺がんの治療について,「前立腺は動きが少ないと言われていますが,シネ画像で見ると思った以上に変位があることがわかります。VMATでは,短時間に治療することで変位の影響を低減させていますが,照射中はリアルタイムに連続では確認できません。一方でMRIdianでは,照射中の前立腺や尿道をリアルタイムに確認し,照射後の検証を行うことで安全で確実な治療が可能になると期待しています」と説明する。寡分割照射について検索し、みつけた論文、Clin Transl Radiat Oncol. 2022 Nov 22;38:161-168. 、full textを少し読む。
治療者に対する 「MRIdian の早期採用者の利用パターンを報告する最初の包括的な研究」ということで、対象は米国における16病院で治療を受けた患者である。
米国において主に膵臓、前立腺、および肝臓を治療するための MRIdian の利用が増加していると書かれている。さらに次のようにメリットが書かれている。
繰り返される CBCT :Cone-Beam Computerized Tomography からの放射線量が排除され、ターゲット ボリューム (PTV) マージンの削減、ターゲット線量のエスカレーション、およびより短い分割レジメンの計画が可能になり、コストと時間の節約につながる可能性があります。普及は多分に高いと思われる装置の値段だろう。
ブログ村に参加しています。ランキングのクリック、よろしくお願いいたします。

にほんブログ村
この記事へのコメント