手術後 10年以上経って再発

厚生労働省研究班(班長=内藤誠二・九州大教授)の研究の概要が九州大学医学部泌尿器科|トピックス|早期前立腺がん 摘出後2割再発に掲載されている。こう書かれている。
このがんの指標とされる血中の前立腺特異抗原(PSA) が一定の値を超え、がん細胞の増殖を示す「生化学的再発」と診断された人が302人(25.3%)いた。再発までの期間は一年以内の例が多く、4年以上たった例もあった。
大学病院や、がん専門病院など全国36施設が参加。早期がんと診断され、1993年2002年にかけて前立腺の摘出手術を受けた男性1192人(47~83歳)を対象とした研究である。

一般社団法人日本癌治療学会第55回定期学術集会(2017年)に発表された根治的前立腺摘除術後5年以降に再発した症例に関する検討を読む。
地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター・泌尿器科の中山 雅志の発表である。「1991年から2011年まで前立腺癌に対し単一施設で根治的前立腺摘除術を施行した959名のうち5年以上経過観察が可能であった718名」が対象である。こう書かれている。
718名中30名(4.2%)が術後5年以降にPSA再発していた。うち8名(1.1%)は術後10年以降に再発していた。
残念ながら、5年未満のPSA再発の状況については発表されていないが、5年以降に結構PSA再発している。
「術後10年以降に再発した8名中3名は、術後10年時点のPSA値が0.06ng/ml未満」というのは観察が10年でいいのかという気分になる。
再発時の治療についてはこう書かれている。
再発後の治療は経過観察継続13例、Salvage RT12例、ホルモン療法5例であった。
手術後のPSA価は以下のように書かれていて、やはり前立腺を全摘した結果ということで、放射線治療後の価とは違う。
術後PSA nadir値は、<0.003-0.065 ng/ml (中央値 0.005 ng/ml)、術後5年時点のPSA値は、0.009-0.185 ng/ml (中央値0.088 ng/ml)であった。


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