小線源治療のPSA再発の定義を手術と同じにして手術と比較

慈恵医大における長期間での中間リスク患者の手術と小線源の比較で小線源と手術のPSA再発が異なることに言及した。
上記論文のSimilar articlesとして載っている北里大学の津村 秀康氏を筆頭著者とする論文、Radiat Oncol. 2022 Apr 11;17(1):71を読む。
中間リスクでの小線源治療と手術を比較したもので、小線源治療においてPSA再発の定義を最下点の価+ 2 ng/mLではなく、0.2 ng/mLとした場合にどうなるかということを調べたものだ。
北里大学、奈良県立医科大、長野市立病院の共同研究である。
8年PSA非再発率(通常 定義:フェニックス定義)
小線源:87.4%
手術:74.3%

8年PSA非再発率(小線源を手術と同等に定義)
小線源:76.7%
手術:74.3%
2 つの治療の間に有意差は示されなかったとのことだ。
また、8 年無転移生存率 (98.5% 対 99.0%)でこれも有意差無し。

中間リスクに関しては先の慈恵医大の占部氏の論文と併せてみて、ことさらにPSA非再発率がいいということで小線源治療を選ぶ積極的な理由はあまりないのかもしれない。

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