慈恵医大における長期間での中間リスク患者の手術と小線源の比較

慈恵医大泌尿器科の占部文彦氏を筆頭著者とする論文、Prostate. 2022 Sep 29.を読む。

2003年10 月から2014年3月までの中間リスクの前立腺がん患者、1241 人を対象とした論文である。手術で治療されたのは531人、小線源は710人で比較、分析を行った。結果には次のように書かれている。
追跡期間中央値は手術で108ヶ月、小線源で99ヶ月だった。Kaplan-Meier曲線は、全生存期間(OS)に統計的に有意な差を示さなかった(p = 0.99)。小線源は手術と比較して、PSA再発なし生存率およびサルベージ療法なし生存率の改善と関連し(p<0.001)、手術は無転移生存率(MFS、p<0.001)の改善と関連した。
PSA非再発率がよくても生存率に差がないのはどうしてなのか。PSA再発の定義が手術と小線源で違うことがその最たる理由だろうか。
結論には「PSA再発は生存率比較の代用にはならないが、これは主にこの用語が治療後にどのように定義されるかが治療法間で異なるためである。」と書かれている。

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