エモリー大学放射線腫瘍学科のSagar A Patel 氏を筆頭著者とする超高リスク(VHR)前立腺がん(PC)患者を対象とする論文である。外照射(EBRT)とそれに小線源(BT)を併用した場合の比較を行っている。
VHRは、National Comprehensive Cancer Network(NCCN)基準(臨床T3b~4、主要グリソンパターン5、または2つ以上のNCCN高リスク因子)により定義された。
4 か国の 16 施設からなるコホート研究であり、著者の所属をみるとMount Sinai, New York、Johns Hopkins University School of Medicine, Baltimore、Mayo Clinic, Rochester, MN等が参加している。
結論として以下のように書かれている。
このVHR PCコホートでは、24ヵ月以上のADTを併用したEBRT単独群と12ヵ月以上のADTを併用したEBRT+BT群の間で、臨床的に意味のある転帰の差は観察されなかった。強化された全身療法を受けた男性における比較分析が正当化される。ADT:Androgen Deprivation Therapy
強化された全身療法とはアビラテロンまたはドセタキセルによると書かれている。
270人がEBRTを受け、101人がEBRT+BTを受けたということで小線源併用は必ずしも多くない。
単純に線量が増加する小線源併用のほうがいいのかなと思っていたが、超高リスクにおいては前立腺がん特異的死亡率(PCSM)と遠隔転移(DM)でみる限りは小線源を併用することで有意差がなかったということはそれはそれでひとつの知見だろう。
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