PSA バウンスと性機能との関連

東京医療センターの矢木康人氏を筆頭著者とする論文、前立腺癌永久挿入密封小線源療法後におけるPSA bounceの検討にこう書かれている。
多くの論文が,年齢とPSA bounceとの間に強い相関関係を示している.その1つの要因として性機能との関連性が注目されているが,現在のところ性機能とPSAbounceの関連性を証明した報告は見当たらない。
PSA バウンスとsexual activity との関連を研究した論文をみつけたので以下に示す。
Int J Urol. 2016 Mar;23(3):247-52.
筆頭著者は慶応大学(当時、現在は荻窪病院)の松島将史氏だ。
この論文におけるPSA バウンスの定義は以下のとおり。
PSA バウンスは、以前のPSA値から0.4ng/mL以上増加し、その後、治療なしで最初の最下点と同じかそれ以下に減少したものと定義された。
結論として次のように書かれている。
International Index of Erectile Function-15score seems to be correlated with the prostate-specific antigen bounce in prostate cancer patients undergoing brachytherapy, and an occurrence of prostate-specific antigen bounce seems to be more likely in those who are more sexually active.
DeepL翻訳
国際勃起機能指数(International Index of Erectile Function)-15スコアは、ブラキセラピーを受ける前立腺癌患者のPSA バウンスと相関があり、PSA バウンスの発生は、性的に活発な人ほど多いようである。
全世界的には淡泊といわれている日本人を対象とした論文なのでどこまで妥当性があるのかは分からない。

……腺友ネット:掲示板への2018年4月8日の投稿より

……2022/05/20に追記
IIEF-15 についてはBMJ Open. 2020 Dec 15;10(12):e045500.full textにこう書かれている。
IIEF-15は、勃起機能(質問1~5、15)、性交満足度(質問6~8)、オルガスム機能(質問9、10)、性欲(質問11、12)、総合満足度(質問13、14)を調べる15問の質問項目からなる調査です。スコアは、各領域または全体として解釈することができ、各質問の最大スコアは5である。前立腺癌治療の性的影響を評価するツールとして広く使用され、検証されており、他の研究および治療法との比較も可能になることから、この方法が選ばれました。


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