BSI 3.5は閾値

BONENAVIのBone Scan Index(BSI)による予後予測で注として参照した論文、Int J Urol. 2017 Sep;24(9):668-673.full textにこう書かれている。
BSIは、予後判定にも有用である。例えば、BSIが1.4%未満、1.4~5.1%、5.1%以上に分類される前立腺がん患者の生存リスクを明確に層別化することができる 13。
13として参照されている論文は以下のとおり。
J Clin Oncol. 1999 Mar;17(3):948-57
対象はアンドロゲン非依存性前立腺癌患者 191人

こう書かれている。
BSI値が1.4%未満、1.4%〜5.1%、5.1%以上の3群に分けると、生存期間中央値はそれぞれ18.3ヶ月、15.5ヶ月、8.1ヶ月となった(P = 0.0079)。
BONENAVIのBone Scan Index(BSI)による予後予測で示した論文、Int J Urol. 2021 Sep;28(9):955-963full textをみてみる。
対象は以下のとおり。
ホルモン療法(転移性ホルモン感受性前立腺癌群) 148人
化学療法 (転移性去勢抵抗性前立腺癌群)99人

BSIの層別化は次のように行われている。
ホルモン療法群では <0.9% 0.9-3.5% >3.5%
化学療法群 <1%, 1-4%, >4%

生存期間中央値は書かれていなくて次のように書かれている。
ホルモン療法患者を3.5の閾値を用いてBSIの高低で分類したところ、BSIが高い群では低い群に比べて死亡率が有意に高かった(P = 0.018)。一方、化学療法でBSIが高値の患者では死亡率が高い傾向にあったが、二値分類でもその差は有意にはならなかった(P = 0.073)。
図3をみるとmCRPC(化学療法 患者)の生存率の低いことに驚く。

日本人はホルモン療法の効果が高いといわれているので、この研究でえられたBSIの3.5の閾値は有用であろう。

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