厚生労働省 内藤班の研究に関する論文 手術後25.3%がPSA再発

私が厚生労働省研究班(班長=内藤誠二・九州大教授)の研究をしったのはひげの父さんこと武内務氏の腺友ネット:掲示板への2015年11月 9日の投稿からだった。

投稿では東京医療センターの小線源治療成績と比較して手術の場合、PSA再発率が低いということをいっている。
なお、治療法比較3で確認すると5年と10年の表示は逆である。

内藤班の研究のことはずっときになっていた。改めて結果を示した論文をみいだそうと検索した。内藤班については次の資料をみつけた。
早期前立腺がんにおける根治術後の再発に対する標準的治療法の確立に関する研究 | 日本の研究.com

こう書かれている。
成果(臨床的観点からの成果)
日本の限局性前立腺癌に関する大規模な手術成績が不明のため、1192例のデータ集計と統計解析を行った。その結果、PSA再発率は25.3%で、PSA再発と有意に相関する因子は、生検の癌陽性率、術前PSA値、病理病期、全摘標本のGleason scoreの4項目であった。
さらに検索し次の論文をみいだした。
BJU Int. 2006 Sep;98(3):549-53. full text

リスク分類毎のPSA非再発率は書かれていなくて図1. の説明として5年PSA非再発率について以下のように書かれている。
a. 生検GS;GS≦6で77.3%、GS≧7で66.2%
b. RP前のPSA値;PSA値<10 ng/mLで79.2%、≧10 ng/mLで60.1%
c. pT期;pT2以下で78.6%、≧pT3で56.3%
d. RP標本のGS;GS≤7で74.5%、GS ≥8で53.9%
e, 生検陽性コアの割合;生検陽性率 60%未満で75.8%、60%以上で48.0%。

TABLE 1 をみるとClinical stageではT3以上の患者はいなかったが、
pT stage, n (%)として以下の値が記されている。
T3 389 (32.6)
T4 2 (0.2)

ほんと、切ってみないと分からないということだ。

1993年から2002年に手術を受けた1192人の患者データが"the Urological Oncology Study Group, a subgroup of Japan Clinical Oncology Group"から抽出された。
当時の日本における前立腺がんの手術の状況がわかるものといえる。

……投稿後、追記
MS Edge、Google Chorome ではfull text のPDFオープンできない。(Firefoxでは可)
Google Scholarの検索結果のtopをクリックして閲覧してください。

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