同じ日本放射線腫瘍学会第32回学術大会のシンポジウムにおける自治医科大学医学部腎泌尿器外科学講座泌尿器科学部門の藤村哲也氏の講演に基づく記事、手術支援ロボットでPSA再発が減った前立腺がんの手術:がんナビを筆者名で探し、読んでみた。
講演のなかであげられている論文、(Fujimura T, et al. BMC Cancer 2017;17:454)はブログの次の記事で紹介している。
ロボット支援手術は通常手術よりPSA非再発率に優れる
次に(Taguchi S, et al. PLoS One 2015; 10:e0141123)についてはサイト、ブログに以下の記事を書いている。
手術と外照射の生存率比較
手術と外照射の比較(死亡率の比較) 論文(筆頭著者 田口慧)紹介記事の補足
補足は腺友ネット:掲示板に投稿しブログに書いてないものを改めてブログに転載したものだ。
サイトの記事の内容に基づき、腺友ネット:掲示板に投稿した際は結構物議を醸したものだ。
最後に(Taguchi S, et al. Radiother Oncol. 2019; 140:62-67)はとくにサイト、ブログに書いていなかったので、今回調べた。以下のとおり。
Radiother Oncol. 2019 Nov;140:62-67.
内容についてはがんナビの記事を引用する。
VMATを行った360人とRARPを行った500人において、放射線療法であるVMAT群のほうがD’Amicoリスク分類で高リスクの患者が多かった。またホルモン療法を受けた患者はRARP群では5%だが、VMAT群では62%と多かった。
解析の結果、上述のPSA再発の定義に基づくと、PSA非再発生存期間はVMAT群のほうが良好だった。一方、画像上の無再発期間(rRFS)はRARP群のほうが良好だったが、単変量解析と多変量解析では治療手段による有意な違いは示されなかった。また全生存期間はRARP群のほうが良かったが、これは「放射線療法を行った患者では合併症のある人が多いため」であり、実際にVMAT群では癌ではなく他の原因での死亡が多かった。

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