間欠ホルモン療法

間欠ホルモン療法についてホルモン療法を中止するタイミング、再開する時期についてよくは知らない。
JCHO東京新宿メディカルセンター の赤倉功一郎氏が確か間欠ホルモン療法に関して見識があった 1) と思い、Google Scholarで 赤倉 前立腺 間欠で検索してみた。
2004年 OP4-057 前立腺癌に対する間欠的内分泌療法の効果(第5報)には次のように書かれている。
PSA が 15ng/ml 又は 治療前値を越えたとき同治療を再開する。
この報告は根治治療として手術または放射線治療をやった後のホルモン治療ではなく、ホルモン治療単独の場合だと思われる。

第3報の同じページの「OP - 290 前立腺癌術後間欠的内分泌治療の血清・尿中PSA値 、テストステロン値の変化について」には以下のように書かれている。
0.1ng/ml 未満で休薬しlcycleとす。 再び PSA値が 2.0ng/ml まで 上昇すれば同様の内分泌療法を再開
というわけなので、前立腺癌 診療ガイドライン 2016年版をみてみた。P.191に以下の記述
また間欠的ホルモン療法によるSHTの報告も散見される 13,14)。
SHT:救済ホルモン療法(salvage hormone therapy)

13 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15833516
14 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20421544/
13には次のように書かれている。
PSAレベルが4 ng / mLを超えたときにホルモン療法を再開しました。PSAレベルが1 ng / mL未満に低下した場合、治療は中止されました。
14には次の記述。
治療の9か月後、ADTは中止され、月1回の前立腺特異抗原(PSA)レベルが治療期間外に観察されました。PSAがしきい値(RPの場合は1 ng / mL、RTの場合は4 ng / mL)に達すると、新しいサイクルでADTが再開
RP:前立腺全摘除術(radical prostatectomy)
英文での赤倉氏の論文ということでGoogle Scholarで2018年以降という条件で、intermittent androgen Akakuraで検索し、Intermittent ADT for Prostate Cancerの参考文献としてUrology. 2004 Aug;64(2):341-5. をみいだす。こう書かれている。
When the serum prostate-specific antigen (PSA) levels at 24 and 32 weeks were less than 4.0 ng/mL, treatment was withheld until the PSA level reached 15 ng/mL or the pretreatment level.
DeepL翻訳
24週と32週の血清前立腺特異抗原(PSA)値が4.0ng/mL未満の場合、PSA値が15ng/mLまたは治療前のレベルに達するまで治療を差し控えた。
Personalizing Androgen Suppression for Prostate Cancer Using Mathematical Modelingが検索のtopに表示されている。興味はあるが、とても解読する知識はないだろう。

1) 泌尿器科の「スタッフ紹介」には「前立腺癌に対する間欠的ホルモン療法を世界で始めて開始しました」と書かれている。

……腺友ネット:掲示板 への 2020年5月13日の投稿に追記

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