前立腺被膜から3mmくらいを確実に治療できれば、ほとんどの前立腺がんは、完治出来る可能性が高いことをこのデータは示しています。図には「3mm以下98%」という文字が追記されている。確かにTable 2をみるとそのことはいえる。
対象人数は105人であり、TABLE 1よりT2b以下ということがわかる。
浸潤の範囲は0.04-4.4mmである。
被膜外浸潤の9割は5ミリ以内で参照した奈良県立医科大の前立腺小線源治療講座の田中宣道 氏を筆頭著者とする論文、Cancer J. 2003 Nov-Dec;9(6):454-60を改めて読む。
この論文では「5mm超の患者」は存在し、「PSAが0-4 ng/mLの患者のみ、5mmを超える浸潤がなかった」と書かれている。
対象人数は185人である。
浸潤の範囲は0.5-12.00mmである。
PubmedのSimilar articlesより、同じデータをもちい、同一著者の論文、Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2003 May 1;56(1):184-91.にはこう書かれている。
712人中20人(2.8%)が5mm以上の被膜外浸潤を有していた。712人は患者総数なので、浸潤した人、185人を分母とすると 20/185 = 10.8% である。先に示したブログ記事で奈良県立医科大の田中宣道 氏の講演での発言、「被膜外浸潤の9割は5ミリ以内におこっている。」ということである。
さらにSimilar articlesをよんでみたが、5mmを超える例が記された論文はあり、岡本医師はあえて3mm以下がほとんどであり5mmを超えるものはない1999年発行の論文を参照し執筆したと思われる。
普通に考えれば、予後不良中間リスクに対して小線源単独で治療を行うのは確率的には少ないが浸潤が5mmを超える場合を考慮すると若干リスキーかなと私は思う。
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