リスク分類は有用

リスク分類についてあらためて、前立腺癌診療ガイドライン 2016年版をみてみる。P.63にこう書かれている。

CQ2 前立腺癌のリスク分類は有用か?
推奨グレードB 前立腺癌におけるリスク分類は,根治的治療後の治療成績(再発率)を予測するうえで有用である。

背景・目的
転移のない前立腺癌に対し使用頻度の高いリスク分類は,1998 年にD’Amico が考案したリスク分類(表2)1)と,NCCN のリスク分類(表3)である。D’Amico がリスク分類を作成した目的は,多彩な背景因子をもつ前立腺癌患者を,3つの因子(T-病期,Gleason スコア,PSA 値)を用いて再発リスク毎に3分類(低(Low),中間(Intermediate),高リスク(High))し,それぞれに最適な治療方法を検討することにあった。これらリスク分類は簡便で,多施設患者による再現性も確認され2-4),世界中に浸透した。

2)J Urol. 2008 Apr;179(4):1354-60; discussion 1360-1
3)Urology. 2007 Nov;70(5):931-5.
4)Urology. 2012 Nov;80(5):1075-9.
4)はNCCNリスク分類の確認であり、少し読んでみる。

合計12821人を対象に分析されたものだ。結果としてこう書かれている。
病理学的および10年PSA非再発率は、リスクグループによって有意に異なっていた
書かれている中間リスクの不均一性に関しては、予後良好な中間リスクと予後不良な中間リスクに分けることで不均一性は小さくなっていると思われる。

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