75歳を超える遠隔転移有りの前立腺がん患者6556人に対して外照射を受けた場合とそうでない場合の全死亡率、overall mortality(OM)およびがん特異的死亡率、cancer-specific mortality(CSM)を検証したものだ。
なお外照射を受けた患者は1105人 (16.9%)で、5451人(83.1%)は外照射を受けなかった。
遠隔転移有りといってもM1b:骨転移が一番多く、続いてM1c:リンパ節、骨以外の転移、最も少ないのはM1a:所属リンパ節以外のリンパ節転移 だった。
結論として次のように書かれている。
新たに転移性前立腺がんと診断された高齢男性において、外照射はOSとCSSに影響を与えない。結果として、今回の知見は、高齢者の新規診断転移性前立腺がんにおける局所外照射の付加価値を疑問視するものである。データとして外照射を受けた患者は少なくそもそも高齢ではことさらに副作用の生じる放射線治療をあまり行わないのかもしれない。
いずれにしろ、それなりの数に基づく分析であり、高齢の場合、外照射すれば延命につながるわけではないという結果は、そうなんだと思わざるをえない。
なお、M1aは数が少なく、full text では「M1aサブステージについては、サンプル数の制限により、意味のある分析を行うことができませんでした。」と書かれている。
ホルモン治療に関してはAbstractでは何も書かれていないがfull text ではこう書かれている。
アンドロゲン遮断療法(ADT)の種類や期間については調整できませんでした。しかし、新たに転移性前立腺がんと診断された患者のほぼ全員が、CSMのリスクを低減するためにADTを受けたと考えることができます。
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