「自分の病気を理解するために、担当医に質問してみましょう」という表題で書かれている医師への質問事項は網羅されていて参考になる。
「前立腺がんの疑いがある」といわれたあなたへ」という表題のページには次のように書かれている。
前立腺がんには、いろいろなタイプがあります。さらに以下の記述。
進行がきわめて遅く、治療を急ぐ必要のないものもあれば、
一方で、進行が速い前立腺がんも存在します。
自分のがんのタイプを知るのが、病気と向き合う第一歩です。
治療にはいろいろな方法があり、それぞれに開発が進んでいます。最適な治療を選択することが大切といい、その考慮の観点を明確に示している。
それらのうちどれを選ぶか、どのように組み合わせるか。
一人ひとりのがんのタイプや病状のほか、
価値観や人生観、生活スタイルなどさまざまな条件に合わせて、
最適な治療を選択することが大切になります。
誰しもが最善の治療を求めているわけではない。大事なのはその人にとっての最適な治療だ。
P.6に「セカンドオピニオンとは?」という表題で次のように書かれている。
診断や治療方針について担当医から説明された後、さらに情報がほしいときには、別の医師に意見を求める「セカンドオピニオン」を利用する方法があります。セカンドオピニオンを受けたいときには、担当医に紹介状や検査記録、画像データなどを用意してもらう必要があります。ただし、まずは担当医のファーストオピニオンをしっかり聞くこと、セカンドオピニオンの内容は担当医に伝え、もう一度治療方針についてよく話し合うことが大切です。セカンドオピニオンを求めなかったからといって、治療に関してよく考えていないということはない。要はファーストオピニオンに納得するか否かによる。
Patient's Voice ということで、以下の5人の患者の話を載せている。
表題と治療法などをまとめた。
1 家族のサポートで安心して病気に向き合えました
手術((73歳・診断から2年目)
2 医師に遠慮することなくセカンドオピニオンを利用して
外照射(IMRT)再発 ホルモン療法(65歳・診断から9年目)
3 尿もれは1か月半、性機能障害は半年から1年で回復へ向かう
手術(勃起神経温存)(43歳・診断から2年目)
4 大きな不安の中、医師の丁寧な対応と説明に救われました
PSA監視療法(54歳・診断から5年目)
5 診察のときはメモを取り、貴重な診察時間を有効に!
手術 再発 ホルモン療法 サルベージ放射線治療(71歳・診断から14年目)
患者2 は前立腺がんを患ってに記載されている PSA 147、GS 9他の一致からひげの父さんこと武内務氏だろう。
特にどの治療法がいいといった観点での小冊子のまとめとなっていないが、患者の声の中手術の治療を受けた人が5人中3人ということは少し偏っているかと思う。
また、手術はP.11~P.12と2ページにわたり説明しているが、放射線治療はP.13に外照射、小線源併せての説明ということで1ページしか使われていない。
監修が「前立腺がんの外科手術にロボット支援手術「ダ・ヴィンチ」を導入し、機能を温存した外科手術の実践と普及に力を入れている」堀江医師なので致し方がないところあるかと思う。
また、患者2の場合は高リスクでセカンドオピニオン(正確にはサードオピニオン)の結果、IMRT治療を受けたが、「7年目にPSA値が再発ラインを越え、現在はまた投薬治療を受けています」と書かれ、患者5の場合はステージB2で手術を受け、PSA再発後、ホルモン治療、サルベージ放射線治療の後、「無治療となって8年間再発していません」と書かれている。
手術のほうがたとえ、PSA再発しても放射線治療があり、その後、無治療となる場合があるという患者の例で、IMRTの場合はIMRTをセカンドオピニオンを選んだ後、PSA再発となった例で、IMRTを選択した私としてはこの患者の声の選択は納得いかないところではある。
キャンサーネットジャパンの冊子には【2020年改訂】もっと知ってほしい前立腺がんの放射線療法のことというのもある。
……掲示板への2016年3月14日の投稿の一部に追記
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