滋賀医科大の中間リスクに対する小線源治療の論文 その3

元滋賀医科大の岡本圭生氏の中間リスクに関する論文、J Contemp Brachytherapy 2020 Feb;12(1):6-11.full textを改めて読む。

BED ≥ 200 Gy の小線源単独治療が、予後良好、予後不良に関わらず 中間リスクに対する最適な治療である可能性があるのではという主張である。

小線源単独で治療された177例に関してD90は Table 3に以下のように書かれている。
中央値(範囲)
192.5(155.3-223.8)

BEDを計算すると次のとおり。
205.4(163.7-241.2)

結構幅があることに驚く。線量が低い場合は「(単独で)200Gyの高いBEDを実現するための十分な技術がなかった」と書かれている初期のことだろうか。そうだとしても必要ならば外照射を追加すればいいだけだから、初期ではなく単独で問題ないという技量ができた時期のことだろう。
これだけをみると160Gy以上のBEDがあれば7年PSA非再発率の結果を実現できるとみなしていいのだろうか。
というより、やはり中央値が意味あるということだろうか。

……以下2021/03/14に追記
Table 4に外照射併用の場合について記載されている。
「併用療法の総BED(Gy)220.7(189.0-226.2)」という記述であり、当然のように単独治療よりBEDは大きい。

ブログ村に参加しています。ランキングのクリック、よろしくお願いいたします。
にほんブログ村 病気ブログ 前立腺がんへ
にほんブログ村

この記事へのコメント