外照射に関して予後良好な中間リスクに関して治療法を記述した。放射線治療(外照射及び小線源)についてもう少し詳しく書いてみる。治療法に関しては前立腺がんの日本語版と最新版は違わないので日本語版を参照する。
期待余命10年以上と10年未満に分けて書かれているが10年以上について以下記す。
予後良好な中間リスク
外照射または小線源単独
予後不良な中間リスク
外照射+ホルモン治療(4〜6カ月)
または
外照射+小線源+-ホルモン治療(4〜6カ月)
小線源に関しては予後良好な場合は単独ということで区分による治療の差が分かりやすい。
2018年12月末までの治療実績(325例)が西日本一の奈良県立医科大の前立腺癌に対するヨード(I-125)シード線源を用いた小線源療法について 第 16 版をみてみる。こう書かれている。
小線源単独療法の適応は、・ PSA 20ng/mL 以下 ・ 臨床病期 T2 以下 (前立腺内に限局する) ・ グリソンスコアが 7 以下 と表で示されている。そうしてなぜか併用の条件の表の下にこう書かれている。中リスクでグリソンスコアが 7、さらに 3+4 で 7 の方については、単独療法の適応になります。それ以外の中リスクは短期のホルモン治療を併用します。単独の条件としては陽性率は定められていない。
東日本一の治療実績の東京医療センターの小線源治療案内(第18版)をみると中間リスクにおける単独治療の条件に関しては書かれていない。
東京医療センターの斎藤史郎氏の放射線治療 Brachytherapy(小線源療法)にはこう書かれている。中間リスクにおいてはPSAが10ng/ml 未満、T2c以下、グリソンスコアが3+4=7で生検陽性コア率が34%未満のものはシード単独で治療ただし、これは2015年の論文なので現在がどういった基準で行われているかは不明である。
NCCNガイドラインはリスク分類と治療法がリンクされていて分かりやすい。
……以下2020/05/29に追記
前立腺がんの密封小線源永久挿入治療 | 昭和大学江東豊洲病院外科系診療センター泌尿器科にはこう書かれている。一部の中間リスク症例にはシード単独治療を行います(グリーソンスコア7(3+4)かつ生検陽性コア数が33%以内の場合)これは東京医療センターと同様だ。
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