具体的にどのように引用したか書いてみる。
まずは本の該当の箇所(P.48〜49)
「どれだけ考えても不条理」(匿名の投稿)「……」は正式には「三点リーダー」とよぶそうだ。 1)
何をしても、何を楽しんでいても、心の奥底に積もった不条理と当て所ない後悔は行き場もなく諦める。根治を目指した手術の甲斐もなく、じわじわとPSAも上がり続けている……半年後か、1年後か、やはり、ずっと付き合っていくんだな。まあ、すぐ死ぬわけではないが、このまま健康ってことはないだろうな……あと何回、健康にゴルフできるだろう(原文にない句読点は筆者による)。
南アルプス天然水 さんのブログを発見する前に読んだときはこの「……」は文末の余韻だと思っていた。本日、ブログ記事と本の文とその違いをみてみた。
どうも藤野さんは「……」をWikipedia による「省略」の意味として使用しているようだ。 2)
具体的には違いは以下のとおり。
1.最初の3行は本では省略されている。(特に記号表示はなく、何行か省略という記述もなし)
2.「じわじわとPSAも上がり続けている…… 」は「三点リーダー」は省略の意味で使われている。
ブログの「現在、0.092順調に……放射線治療が始まる。」が省略されている。
3.「このまま健康ってことはないだろうな……」の「……」は次の文の省略の意味
10年、20年さきのことは、考える必要はないな。(原文にない句読点は筆者による)と藤野さんは書いているが、「……」の前の句点はかってにとっている。そのことにより、文末の「余韻」として誤読させるが省略といえなくもない。次のような文だとすると明確に「余韻」の意味となり、省略といいはることはできなくなる。
なんとなく
クリスマスイブに考えた。
じわじわとPSAも上がり続けている。……半年後か、1年後か、やはり、ずっと付き合っていくんだな。藤野氏さんは手術をうけた前立腺患者のブログをあたかも全文引用のように引用し、実は部分引用で省略しているという説明の余地を残していることを記法上の点から示した。
意味合いでのことは前の記事で書いたが、今回の簡単な分析より藤野氏の文章作法は著述家として好ましくないといえる。
(原文にない句読点は筆者による)という文が(ブログ記事より抜粋/一部編集)と書かれているならば、正確であると思う。
抜粋/編集と書かれているならば、当然筆者に許諾はえているとみなされる。
(原文にない句読点は筆者による)という一文で前立腺がん患者のブログ記事を切り刻み、元と違う意味で引用し出版するのは失礼な話である。
1)検索して以下のページをみつけた。
(1)文章のてんてんてんの記号の意味は?三点リーダーの使い方を例文で解説 | 文章書き方まとめセミナー
(2)三点リーダーの正しい使い方とは?小学生でもわかるように説明します | ジンボラボ
(1)にはこう書かれている。
『三点リーダー』の意味は、文末に余韻を持たせるときに使います。(2)には次の記述
微妙な心理描写を表現する時によく使われますよね。(2)に「・(中点)」を使用するのは間違いと書かれていたので本日ブログの記載を修正した。三点リーダーはWindowsの場合は"さんてん"と入力し変換するといいとのこと。
2) Wikipediaの記述
リーダー (記号) - Wikipediaには「リーダーを2個つなげる」と書かれている。用法として、「「時間の経過、静寂」、「余韻、感情」、「長音」、「省略」、「記号」」があげられている。省略は次のように書かれている。
省略
- 引用で文の一部を省略していることを示す。
- (例)書籍には「彼女が……考えた」とある。
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