EAU ガイドライン 2019年版 小線源単独治療の適格基準

今まで小線源治療の尿路障害についてサイト、ブログ、掲示板にいろいろ書いてきた。ブログでは小線源治療における尿路有害事象でまとめといった記事を書いた。その中でリンクした小線源治療の尿路症状(外照射との比較) において日米欧ガイドライン比較 について言及した。

改めてEAU ガイドライン 2019年版、EAU Guidelines: Prostate Cancer | Urowebをみてみる。小線源単独治療治療について6.1. Treatment modalitiesの 6.1.3.3.1.Low-dose rate (LDR) brachytherapy にこう書かれている。
Low-dose rate brachytherapy uses radioactive seeds permanently implanted into the prostate. There is a consensus on the following eligibility criteria for LDR monotherapy [472]: Stage cT1b-T2a N0, M0; ISUP grade 1 with < 50% of biopsy cores involved with cancer or ISUP grade 2 with < 33% of biopsy cores involved with cancer; an initial PSA level of < 10 ng/mL; a prostate volume of < 50 cm3; an International Prostatic Symptom Score (IPSS) < 12 and maximal flow rate > 15 mL/min on urinary flow tests [473].
Google翻訳+私訳
低線量率小線源治療は、前立腺に恒久的に移植される放射性シードを使用します。以下のLDR単独療法の適格基準については合意が得られている[472]: 病期 cT1b-T2a N0,M0;ISUPグレード1 の場合は生検 陽性率は < 50%、ISUPグレード2の場合は生検 陽性率は < 33%;初期PSAレベル<10 ng/mL; 前立腺容積は < 50 cm3; 国際前立腺症状スコア(IPSS)< 12 および尿流検査での最大流速 > 15 mL /分[473]。
IPSSでは8〜19 点が中度症状ということなので中度症状のましな点(1/3)以下でないと適格でないということのようだ。

尿流検査はよく知らなかったが、EBMに基づく前立腺肥大症診療ガイドラインには「最大尿流率(正常値 : 150ml 以上の排尿量で、15ml/sec以上)」と書かれている。おしっこの勢いが弱い人は小線源単独治療の適格外ということだろう。(欧州では)

[472] Radiother Oncol. 2000 Dec;57(3):315-21.
[473] Brachytherapy. 2006 Jan-Mar;5(1):9-1

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