
TRIP試験の対象症例はD'Amicoの高リスク症例にNCCNガイドラインで定義されている高リスク症例を含めたものであり高リスクは以下のように定義されている。
下記3因子のうち1つでも満たす症例を高リスク群とする従って、TRIP試験に参加し適格患者を登録した医療機関は小線源と外照射を併用し高リスク患者を治療していたと思われる。TRIP試験は2010年10月より症例登録が開始され2013年3月まで登録が受け付けられたのでこの2年あまりで高リスク患者の実績があったということだ。それが3年たって2016年にはどのような患者数になったかということで表をみてみる。
1 前治療CAB開始前のPSA値20 ng/mL超
2 臨床病期T2cまたはT3a
3 中央病理診断のグリソンスコア8以上
金沢大泌尿器科の並木氏はTRIP試験の責任研究者となっているので金沢大はそれなりに登録数は多い。その他は東京医療センターの27を筆頭にし、多分その当時の治療数を反映した数となったと思われる。
TRIP 件数を2で割った数より2016年の外照射併用の数が少ない病院は高リスクをTRIP登録試験登録時より減ったと思われる。外照射併用はなにも高リスクだけではなく中間リスクの一部にも行われているのでこのようなことがいえるかと思う。
こういった観点で2016年に外照射併用が0となった病院はたまたまなのかもしれないが、高リスクをもうあまり積極的に対応していないと思われる。
また東大病院のようにTRIP試験には参加したが、2016年には小線源治療は0となった病院(多分止めたのだろう)もある。
いずれにしろ、トリモダリティ実施病院は多くないで書いたように高リスクに対して小線源治療を行っている病院は多くなくその中で治療成績がいい(と思われる)専門外来が閉鎖となることに対して存続の運動が行われているのも理解はできる。
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