総論に次のように書かれている。
悪性腫瘍に対する放射線治療計画の最初の過程は,必要な体積を三次元的に描出することである。描出すべき体積とは,肉眼的腫瘍体積(gross tumor volume:GTV),臨床的標的体積(clinical target volume:CTV),計画標的体積(planning target volume:PTV),リスク臓器(organs at risk:OAR),計画リスク臓器体積(planning organ at risk volume:PRV)などであり,GTV とCTV は腫瘍の進展が確認されるか,疑われる体積であり,OAR は正常組織である。その他の体積は,単に幾何学的な概念である。06 泌尿器の気になったところを引用しよう。
P.223
治療の実施においては,日々の IGRT が推奨される3)。
3)NCCN Guidelines Prostate Cancer
P.226
救済放射線療法では少なくとも 64 Gy 以上の線量が推奨されている10)。
10) Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2013 Aug 1;86(5):822-8.
P.234放射線治療計画ガイドライン2012の06 泌尿器のP.184には以下のように記述されていた。
V.前立腺癌─密封小線源永久挿入療法─
1) 適応
低リスク群はシード治療単独。中リスク群はシード治療単独,外部照射との併用のどちらも許容される。高リスク群は外部照射との併用が推奨される。
中リスク群のうち T1-2b,Gleason スコア 3+4,腫瘍体積が小さい(生検陽性率が低い),中リスク因子が 1つしかない症例ではシード治療単独が行われる傾向にある。
2) 除外項目
1)期待余命 5 年未満。骨盤内リンパ節転移がある場合。遠隔転移がある場合。
中リスクのうちT1-2b,Gleason スコア3+4,生検陽性率1/3 以下,PSA<15 ng/mL 未満の場合を選択してシード治療単独とする施設がある。微妙に違う。中間リスクの場合、条件により小線源単独で治療を行う病院が増えたということだろうか。

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