IMRTと小線源の比較 その2

IMRTと小線源の比較で論文、Sci Rep. 2018 Jul 12;8(1):10538.full textについて書いた。さらにもう少し書く。

5年PSA非再発率
低リスク
IG-IMRT 95.7%
LDR-BT 97%

中間リスク
IG-IMRT 91.6%
LDR-BT 97.0%

人数と割合は以下のとおり
IG-IMRT
低リスク  47人(17%)
中間リスク 72人(27%)
LDR-BT
低リスク  193人(39%)
中間リスク 222人(45%)

と、比較のデータをだし、それについて云々するつもりはない。abstractにも「LDR-BTおよびIG-IMRTは、低リスク群および中リスク群において、曖昧な結果を示した。」と書かれている。

この論文が意味あるのは京都府立医科大学及び関連病院複数の病院による治療結果の報告ということだろう。さらにIGRT併用でのIMRTと小線源を比較したということも意味あるだろう。

京都府立医科大の小線源の治療成績に関しては山田氏の論文で紹介した。
5年PSA非再発率
低リスク 94.8%

値は上記の論文と少し異なる。

IMRTに関して当初1回2.2Gyでの照射であったが、低リスクでは72 Gy (1回2Gy)、中間リスク、高リスクでは74 Gy(1回2Gy)に変更された。このことに関して以下のように書かれている。
it is at present not a standard schedule especially for intermediate- to high-risk patients.
We have therefore elevated the prescribed dose to 78 Gy/39 fractions after confirming the safety of our protocol.
Google翻訳
現時点では、中〜高リスク患者のための標準的なスケジュールではない。
したがって、我々は、本プロトコールの安全性を確認した後、処方線量を78 Gy / 39分割まで上昇させた。
線量増の後はもう少しPSA非再発率よくなるだろうと思う。共著者の所属する宇治武田病院では2007年4月にトモセラピーを導入したとのことだ。
参照:「トモセラピーラディザクト」導入
早い時期の導入である。
論文での患者数はどの程度なのか分からないが線量は異なるが、中間リスクに関してそれなりの治療成績であることは同じトモセラピーで治療を受けた患者としては心強い限りだ。

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