サルベージ放射線療法と術後アジュバント放射線療法の比較 その2

サルベージ放射線療法と術後アジュバント放射線療法の比較でPSA非再発率に関してはサルベージ放射線療法に比して術後アジュバント放射線療法が優位であるという論文、Pract Radiat Oncol. 2017 Mar - Apr;7(2):e125-e133.を紹介した。
本日、Google Scholarで「"adjuvant radiation therapy" prostate」という検索語で検索してみた。2018年以降で2,350件みつかりそのtopとして論文、JAMA Oncol. 2018 May 10;4(5):e175230.を見出した。

手術後、不利な病理学的特性(すなわち、pT3 および/または断端陽性)を持つ前立腺がん患者を対象とした論文である。米国の10の大学医療センター(この中には私もしっているMayo Clinic、Duke University Medical Center、Harvard Medical Schoolが含まれる)において1987年1月1日から2013年12月31日の間に治療された1566人の連続した患者が対象である。アジュバント放射線療法:adjuvant radiotherapy (ART)と早いサルベージ放射線療法:early-salvage radiotherapy (ESRT) を比較したものである。
PSAが0.1〜0.5 ng / mLを有する1195人がESRTを受け、0.1 ng / mL未満の371人の患者がARTを受けた。

手術後の追跡期間の中央値は以下のとおり
ART  65.8カ月
ESRT 73.3カ月

12年PSA非再発率
ART  69%
ESRT 43%

非遠隔転移率
ART  95%
ESRT 85%

全生存率
ART  91%
ESRT 79%

上記の論文と比べ、全生存率が結構良好な結果となった。また、一病院ではなく、複数の病院での解析というのも異なる。

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