滋賀医科大 岡本圭生氏の論文 その3

滋賀医科大 岡本圭生氏の論文及び滋賀医科大 岡本圭生氏の論文 その2で岡本圭生氏を筆頭著者とする論文、J Contemp Brachytherapy. 2017 Feb;9(1):1-6. であわせて3つ間違いがあることを指摘した。
今回新たな間違いを見出したのでそのことと関連することを書く。

間違いはfull textの以下の部分である。
間違いの文
None of the patients experienced grade > 3 acute or late toxicity.
正しい文
None of the patients experienced grade ≥ 3 acute or late toxicity.
grade 2のび有害事象の患者の数と割合(%)を記した後、2名の患者の有害事象のことを書いた後の文である。私は最初文字どおりに3を超える有害事象はなかったと思ったがこの患者の症状の記述をみるとそうではないことが分かった。そもそもgrade 3 の患者が存在すれば論文で明記するはずである。
なお、有害事象で示したCTCAE v4.0 を用いている。以下のように書かれている。
Toxicity was recorded by the Common Terminology Criteria for Adverse Events version 4.0.
滋賀医科大 岡本圭生氏の論文で指摘した誤りのひとつは以下のとおり。
誤り Gleason score > 8 正 Gleason score ≥ 8

今回
誤り grade > 3 正 grade ≥ 3
UTF-8 コードの"≥"を知らないのだろうか。不思議なことだ。

と話はここまでで終わりで4つも間違いがあったので、もうひとつぐらいはあるかもということで有害事象の患者の割合を計算してみた。患者数は143人なので以下のようになる。計算結果の小数点以下3桁までの値と論文の値を続けて書く。
2/143  1.399% 1.3%
15/143 10.490% 10.4%
3/143  2.098% 2.0%
6/143  4.196% 4.1%

計算結果は間違っていないが、小数点以下2桁を切り捨てている。
上記以外は小数点1桁を四捨五入している。わずらしくなるので一つだけ例示する。
"over 210 Gy in 128 cases (90%)"
128/143 89.510% 90%

なぜ一つの論文の中で四捨五入と切り捨てがあるのか俄かには分からなかった。
有害事象の患者の割合は切り捨ててその割合が少ないということをいっていると思えば理解することはできる。もし私が邪推したことが理由だとすると何と姑息なやり方だろうか。そのように思う私があまりに斜めに見すぎだろうか。

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