ISUP grade group 米国ではGSと併記

前立腺癌診療ガイドライン 2016年版のP.88 には以下のように書かれている。
前立腺癌の悪性度評価法として汎用されてきたGleason分類に代わり新しいグレードグループ分類が提唱され,ISUP2014のコンセンサス会議で承認された。今後はこの新分類による評価とGleasonスコアの併記を経て,将来的には新分類に一本化されると予測される。
解説にはこのことに関しての以下の記述。
前立腺癌に対する新しいグレードグループ分類(新分類)が,まず2013年に提唱された8)。
多施設間の前立腺全摘除術20,845例,生検16,176例,放射線療法5,501例のメタアナリシスにより追試を行い,同様に各グレードグループとPSA非再発率との間に良好な相関関係が得られた9)。
上記の内容は2014年11月に米国シカゴで開催されたISUPのコンセンサス会議において綿密に討議され,当面はGleasonスコアを併記するかたちでこの新分類を使用する,ということが承認された。
8)BJU Int. 2013 May;111(5):753-60.
9)Eur Urol. 2016 Mar;69(3):428-35.
この9)で参照されている論文はサイトで代わりとなる悪性度分類という表題で2015/07/26に示した。Epub 2015 Jul 10. ということなので早い時期の紹介ではある。

具体的にGleason Score とグレードグループの対応は以下の表のとおり。
GG.jpg

ブログでGS 3+4 と 4+3 は大違いでも上記の論文 Eur Urol. を参照しての記事である。いずれにしろ、GS 3+4 と 4+3 は明確にグレードグループが異なるということだ。

昔通知簿では5段階評価で 5 だったらとても嬉しかったが、グレードグループの場合は最悪ということになる。患者にとって病理診断結果の 3+4 という表現は分かりにくく 点数2で5段階評価でそう悪いものではないといわれるほうが直感的に理解できるかと思う、(ちなみに私のグレードグループは2)

Prostate Cancer Foundation(PCF)より2018 Patient Guideをメール アドレスを入力しダウンロードした。そのP.18にはこう書かれている。
Many hospitals report both the Gleason score and the ISUP grade group, but there may be hospitals that still only report the old Gleason system.
Google翻訳
多くの病院はGleasonスコアとISUPグレードグループの両方を報告していますが、古いGleasonシステムのみを報告している病院もあります。
米国においては併記されている病院が多いとのことだが、日本においてはがん情報サービスでも病院の説明でもグレードグループについての説明はなく、ブログ記事でもグレードグループがいくつだったかを書いている人はいない。

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