低リスクに対する外照射

掲示板に漂流と称する方の投稿が2017年6月16日にあった。以下のように書かれていた。
低リスク前立腺がんの治療法について、前立腺がん 治療の選択:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]を見ると、そこには、PSA監視療法、(全摘)手術、密封小線源がありますが、外照射、ホルモン療法は入っていません。
これに対しては2017年6月17日の投稿で低リスク前立腺がんに対して『前立腺癌 診療ガイドライン 2016年版』では通常照射による外照射が治療法として推奨されていると書いた。ただし、手元に本がないので推奨レベルは分からないと記述した。図書館より借り出して確認した。

サイトのガイドライン 2016ではP.136より引用し次のように書いた。
CQ1 根治的X腺外照射での至適線量、分割方法、照射範囲はどのようなものか?
BED1.5で170〜190Gy(通常分割照射で72Gy/36fr.〜80Gy/40fr.相当)の線量が推奨される。 推奨グレードA
通常分割照射が推奨される。 推奨グレードA
低〜中間リスク症例において中程度寡分割照射は通常分割照射の代替として推奨される。 推奨グレードB
低リスク症例において通常照射が推奨グレードAということは陽には書かれていないが、この3つの答えを読むと低リスク症例においてグレードAでの推奨ということは分かる。解説をみると以下のように書かれている。
70Gy以下の線量に対して長期の有用性が確認されているBED1.5で170〜190Gy(通常分割照射で72Gy/36fr.〜80Gy/40fr.相当)の線量をリスク分類に応じて投与することが推奨される。
この解説により、「リスク分類に応じて」と書かれているので低リスクに対しても推奨グレードAということが明らかであろう。

がん情報サービスの治療の選択では「図5 前立腺がんの病期と治療」日本泌尿器科学会編「前立腺癌診療ガイドライン 2012年版」(金原出版)より引用して図示している。

しかし、前立腺癌診療のアルゴリズムに対しては言及しない。

ブログ村に参加しています。クリックお願いします。
にほんブログ村 病気ブログ 前立腺がんへ
にほんブログ村

この記事へのコメント