推奨グレード C1 局所線量70Gy以下の根治的外部放射線照射療法において短期ネオアジュバント療法が併用される場合,50Gyの全骨盤照射により非進行生存率改善の可能性が示唆されている。これは外照射に関する知見である。
Bittner氏の論文でProstate Cancer Results Study Group (PCRSG)で高リスクの10年PSA非再発率がトリモダリティが90%を超えるということに対して、論文を紹介し、それは条件があることを提示した。
10年PSA非再発率
全骨盤照射 91.7%
ミニ骨盤照射 84.4%
明らかに全骨盤照射の場合のほうが治療成績がいい。
掲示板の2016年11月23日にトリモダリティ終了のご報告という投稿があった。T3bN1M0の患者からの投稿であり、外照射の途中ではあるが、PSAが0.06 となり、「診断:奇跡!」とのことだ。
この投稿では明記されてないが、2016年1月31日の投稿よりT3aN0M0、GSは 3+5 の人が 全骨盤照射を行ったと書いているので、T3bN1M0の人もきっと全骨盤照射を受けたのだろう。
2016年11月24日の投稿で上記の2名に関して次のように書いている。
文面から、推察しますとO先生の治療は、もはやトリモダリティ治療を越え、言わば、スパートリモダリティ治療の域に入られたのではないでしょうか。もちろん、ここで書かれているO先生は滋賀医科大の岡本医師のことである。
しかし、これは不思議な表現である。N1は所属リンパ節への転移があるということである。
所属リンパ節に関しては前立腺癌取扱い規約 第4版 ...所属リンパ節で説明し、ina さんのページの画像を示した。所属リンパ節は小線源の照射範囲外だから、T3bN1M0の患者の治療がうまくいったとすると岡本医師の技量が優れているのではなく、外照射を担当している河野医師の腕がよかったということだ。
なぜ、このような自明なことが分からないのだろうか。実に不思議だ。
なお、河野氏の論文はIMRTのPSA非再発率で紹介した。中で以下のように書かれている。
この骨盤リンパ節領域の照射は以前より全骨盤照射という形で行われてきたものの、消化管の耐用線量がリミッテイングファクターとなり、50Gy程度の線量以上は照射が困難であった。
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