そのデータをすべてExcelに入力し、整理したものをサイトで紹介した。
・治療法別上位病院
・日本の治療法の割合
この「日本の治療法の割合」では病院の数は191で、以下の値となった。
手術 58%
外照射 30%
小線源 12%
東京医療センターは読売の規定した手術の件数に足りなかったのでサイトで公表されている値を補完し小線源治療の多い病院の一覧として公表した。
・小線源治療数上位病院
さらにJ-CaPのデータベースを元にした論文を日本における治療の動向で紹介した。
2010年の140の病院における8291人の患者が対象である。割合は以下のとおり。
ホルモン治療 40.2%
手術 32.0%
放射線治療 21.0%(内小線源治療 46.4%)
PSA監視療法 6.4%
他の治療 0.3% HIFU他
J-CaPに参加している病院においてはそれなりに小線源治療を受けた人は割合をしめている。
以上より、小線源治療は多くはないが1割ほどはあるのかなという限られた病院数による認識ではあった。
今回、違った観点で割合をみてみた。
ひとつは2014年のがん統計予測|がん登録・統計[がん情報サービス]である。
前立腺がん罹患数は75,400人だ。
もうひとつは放射線治療 Brachytherapy(小線源療法)Japanese Society of Endourology 2015 Japanese Journal of Endourology(2015)28:207-214だ。
そのうち、小線源治療を受けた人はどの程度なのかみてみる。
上記斉藤史郎氏の論文のFig. 2 によると2014年は3046人(病院数は117)だ。
従って、2014年の小線源治療を受けた人の割合は 3046/75400 = 0.04 4% となる。
読売新聞に載った各治療法の件数の多い病院で、計算した値(2013年)は12%ということで記事を書いたが、小線源治療を行う病院はセンター化し多い病院に偏っているということを考慮すれば、全体の割合はこのようなものだろう。
4%しか治療を受けた人しかいないのにその治療法について云々するのは少し偏っており、いままで、掲示板、藤野本の影響で小線源治療について散々書いてきたが、マイナーな治療法に関しての記述だったのだと改めて認識した。
藤野氏の『前立腺ガン 最善医療のすすめ』を読み最善の治療法を選択したと思い、その上、小線源治療が優秀な治療だと確信をもち勧める人が結果としてネット上では多いようにみえるということだろう。
少しの脱力感。
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