簡単な紹介は私のサイトの前立腺がん 赤倉氏の本で行った。さらに及び掲示板に赤倉功一郎『前立腺がん』に投稿した。内容的にはサイトの情報に加え、抗がん剤ドセタキセルに関することを追記した。この投稿に対しては角さんのBLOG - Final Stage -を書いている角さんが2015年7月18日の投稿でフォローしてくれた。
赤倉氏の本がいいというのは何よりもコンパクトにまとまっていている点だ。さらに治療法に関して特にある治療法に重点をおいて説明するといったことがないことだ。それは本がでてすぐの頃だが、AKIBA Cancer Forum 2015での赤倉氏の講演に参加した際、その終わりにでたばかりの著書を紹介し、「できるだけ公平に書いた」(文言は違ったかもしれないが文意はこのようなもの)といっているとおりだ。
私は藤野邦夫『前立腺ガン 最善医療のすすめ』実業之日本社読み小線源治療、いいかなと思った。その幾分か詳しい経緯は掲示板Re:藤野さんのことに書いた。
また、垣添忠生『前立腺がんで死なないために -よりよい人生に向けた選択肢-』読売新聞東京本社を読んだ際は手術が結局一番いいのかなと思ったものだ。
患者の心は弱い。
まずは最初は特にある治療法を重点的に説明していない赤倉氏の著書から読むことを勧める。
サイトは特に目新しいものではない。日本語のサイトで次の3つだ。
1. 前立腺がん 基礎知識:[がん情報サービス]
2. 前立腺癌診療ガイドライン 2012年版
3.NCCNガイドライン 日本語版|前立腺がん
これは私のサイト、リンク集の一部である。
1.と2.の違いは1.が患者向けであり、2.はそうでないということだ。
ただし、1.で記載されたことに対してのエビデンスを知ることができる。
例示する。
1.の前立腺がん 転移・再発には以下のように書かれている。
1)手術療法のみを受けた場合2.のCQ9 前立腺全摘除術後のPSA再発症例には,どのような救済療法が勧められるか?には上記の「がん情報サービス」と同じ文が推奨グレードを明確にして書かれている。「解説」にはエビデンスが書かれている。
また、PSAが倍の値に上昇するまでにかかる時間(倍加時間)が10カ月以内、またはグリーソンスコアが8〜10の再発については転移をしている可能性が高く、局所療法である放射線治療は効果が乏しいため、全身療法である救済ホルモン療法が勧められます。
救済ホルモン療法(salvage hormone therapy;SHT)はPSA倍加時間10カ月以内,Gleasonスコア8-10 といったSRT(salvage radiation therapy) の有効性が期待しにくい場合 5)にオプションとなる。5)として論文が参照されている。従って、患者レベルでは1.の記述で十分であるがそのエビデンスといったことを知りたい場合は2.を読めばいい。
前立腺全摘除術後のPSA再発に対する救済療法に関しては,現在までに最終解析結果が報告された前向きRCTはなく,十分なエビデンスがないのが現状である。
3.は米国のガイドラインで書かれていることがそのまま日本で治療可とはいえない。米国において前立腺がんに対してのガイドラインはどうなっているかの参考程度である。
日本語訳2014年 第2版のPROS-1 のリスク分類はNCCNではどのようになっているかの原本である。その後のPROS-2以降の治療法の選択の図は参考にはなるが、あくまでも米国でのガイドラインだ。
-----以下2017/12/31に追記
前立腺癌診療ガイドラインは改訂版が発行されている。
前立腺癌診療ガイドライン 2016年版 - 日本泌尿器科学会
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