ステロイド性(酢酸クロルマジノン<商品名:プロスタール>)と非ステロイド性があるという。以下のように単独療法について書かれている。
非ステロイド性のタイプは中枢に作用しないため、血液中のテストステロンの濃度は減少しません。そのため、性欲減退はなく、性機能を温存できるメリットがあります。よく使われるのは、ビカルタミド(商品名:カソデックス)とフルタミド(商品名:オダイン)です。副作用として、乳房の膨大や肝機能障害があらわれることがあります。1996年に60歳で前立腺がんと診断され、手術を行い、被膜浸潤していた(pT3a)患者が長期間(18年間)抗アンドロゲン剤のみでコントロールされた論文 1) を読んだ。
非ステロイド薬を単独で使用すれば、女性の更年期障害のような症状はなく、性欲も維持でき、骨粗しょう症になることもあまりないといえるでしょう。ただし、治療効果でいえば、MAB療法の半分程度しかないのが現実です。そのため単独で使うことは少なく、LH-RHアゴニストと併用するMAB療法で使用されることが多いです。
最初はフルタミドでの治療であったが、一日一回ビカルタミド50mg(通常は80mg)に変更された。間欠的ホルモン療法であり、休薬と投薬の期間とPSAの推移はFigure 1のとおりである。
休薬の間隔は短くなっている。長期に渡る稀有な例ということで、case study として論文発表されたと思われる。
患者が生活の質の保全と可能な限り副作用を少なくすることを求めたので上記なような治療となったという。
腺友ネット:掲示板にIMRT治療後、PSA再発し、抗アンドロゲン剤(カソデックス)単独で間欠ホルモン療法を行っている人の投稿があった。
・2015年3月5日投稿
・2016年7月21日投稿
PSAの推移をみると順調なようだ。ただ、副作用の状況は書かれていないのでどのようなものか分からない。「自分のことはほとんど頭にありません」と書かれているので、多分、そう副作用はないものと推察する。
1) Case Rep Urol. 2015;2015:928787
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この記事へのコメント
サラリーマン
その方はかなり条件が悪かったにもかかわらず 長い時間安定していたことを考えると少しは猶予があるのかなと変に安心します。
私の場合は60過ぎで再発?の可能性あり 医学の進展も期待するしかありませんね
石葉
http://6307.teacup.com/cap87090/bbs/4587
「26: その後の経緯 では、2012年までしか掲載されていません。
どうか、「私のがん物語 続編」をPSA推移含めさしつかない範囲で、サイトでの
公開をお願いします。
PSA再発後の治療経過というのは関心のあるところです。
是非、お願いします。」
その回答
http://6307.teacup.com/cap87090/bbs/4588
「体験談ではPSAの推移も2012年で終わっており、続編が必要ではというご指摘ですね。
おっしゃる通りだと思います。また、時間がある時を見計らって、書いてみたいと思っています。」
上記の回答は2014年9月13日であり、既に2年は経っています。きっと個人的な理由で詳しい経緯は公開せず、PSA推移の図だけの公開ということでしょう。
それにしても赤倉氏が書かれている「治療効果でいえば、MAB療法の半分程度しかない」にも関わらずPSA、間欠療法でコントロールされているの羨ましいかぎりです。
サラリーマン
常に沈着冷静かつ客観的な考察をとりいれられた文書で尊敬に値します。
一番有益なブログ(情報発信)のように思います。( ..)φメモメモ