前立腺がんになった場合の論文は2011年であり、5年前のものだ。
welq [ウェルク] | ココロとカラダの教科書に前立腺がんの生存が運動で伸びる、ウォーキングやサイクリングが意味ありという記事があった。文献情報として、Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 2015 Jan;24(1):57-64があげられていて、この論文を参照した記事である。
1日5時間以上のレクリエーション的な身体活動を実施していたり、1日20分、ウォーキングまたはサイクリングを行っていたり、1日1時間以上家事労働または運動を行ったりしていた人は、活動量が少なかった人と比べて、すべての原因による死亡率が63%〜74%の範囲にあり、死亡率が低いと分かった。前立腺がんが原因の死亡に限った場合でも、1日20分以上ウォーキングまたはサイクリングを行ったり、1日1時間以上運動を行ったりしていた人は死亡率が61%〜68%の範囲になり、やはり低下していると分かった。対象の患者数が 4,623 人と比較的多いといえる。この場合も継続的な運動が生存に関していい結果になるという結論ではある。
full textを少しながめてみる。
次のように書かれている。
men with the most aggressive disease were probably not included in the study, potentially limiting the generalizability of the results.
Google翻訳
最も積極的な疾患を持つ男性は、おそらく潜在的な結果の一般化を制限し、研究に含まれていませんでした。
確かにTable 1をみると、病期はT2以下であり、Gleason score も6を超える人は867人(18.8%)とそう多くはない。またPSAの平均も8.5 である。
Figure 2 をみてみる。
前立腺がん死に関するグラフであり、運動量の少ない場合が極端に生存率に関して劣っていると思えない。頑張って運動する価値がそうあるとはとても思えない。
なお、この論文では先行する2つの論文を参照している。ひとつは 1 前立腺がんと運動で言及したJ Clin Oncol. 2011 Feb 20;29(6):726-32であり、もうひとつは 2 Cancer Res. 2011 Jun 1;71(11):3889-95である。
1に関してもT3 or T4 は対象であるが数は少ないし、GSも7を超える人は少ない。また、2 に関してもT2までが対象であり、GSに関しても8–10は少ない。
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