四国がんセンターの手術の説明 ロボット支援手術の動画(Stanford University Medical Center)

前立腺がんの治療法として手術がある。比較的丁寧に説明している資料ということで、前立腺がんに対する手術の説明および同意書をみてみる。

手術に関しての長所、短所が説明され、その詳細も書かれている。長所の以下の項目は手術後の病理検査の結果、悪い結果となったとしても後の処置により対応可ということで、肯定的に書かれている。

1.摘出した標本での病理結果によりきめ細かなフォローができます。
病理結果とは顕微鏡での診断結果です。摘出した前立腺はすべて顕微鏡で観察してもらい、最終診断が出ます(手術後約3週間)。これにより手術前には分からなかった情報(リンパ節転移や精嚢・膀胱への浸潤など)が得られることがあります。仮に病理結果で悪い結果が出た場合、早期に放射線療法を追加したり、ホルモン治療を追加したりすると予後が改善されることが証明されています。このように手術の結果に応じてより細やかな対応が可能になります。
2.放射線との比較
手術と放射線治療を直接比較し、どちらが有効かという大きな問題に結論を出した報告は現在のところありません。しかし、間接的に比較した報告では、若年者ほど手術の方が予後の改善が認められています。(欧米のデータ)
3.長期合併症はほとんど無い。
また、放射線治療後には2次発癌が問題になることがありますが、手術ではこの問題はありません。
ただし、3.放射線治療で「放射線治療の合併症について」において以下のように書かれている。
放射線による2次発がんの危険性も報告があります(直腸がん、膀胱がん)。ただし、2次発がんに関しては関係ないという報告もあり、結論は出ていません。
また、PSA再発についてでPSA非再発曲線とPSA非再発率をあげている。これはPSA非再発率(東北4施設)で紹介した弘前大学の古家琢也准教授の論文、Int J Urol. 2015 Janからのデータである。

説明書には手術の画像が載せられているが、ネットでみつけたロボット支援手術の動画を示す。

Stanford Experts Offer Latest Prostate Cancer Information

血が流れ、幾分、グロテスクな映像をぐっと我慢して最後までみた。もちろん、英語はきちんと、ききととれているわけではない。
日常的に手術を行っている泌尿器科医は当然、血に関しては不感症となっているのだろう。

やはりなんだかんだいって、手術は難しいのだろうことが想像できる。

-----以下 2016/11/29に追記
リンパ節郭清について以下のように書かれている。
骨盤内リンパ節を摘出します。
リンパ節の摘出範囲は、通常閉鎖神経領域のみですが、症例によってはより広範囲に行うこともあります。
前立腺癌取扱い規約 第4版 ...所属リンパ節で書いた所属リンパ節、閉鎖リンパ節、内腸骨リンパ節、外腸骨リンパ節の位置が前立腺も描かれているのでよくわかる。
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