第99回日本泌尿器科学会総会は名古屋で2011年4月21日〜4月24日に開かれた。この第99回に滋賀医科大の岡本圭生氏の発表に関して、学会発表と題して2015年1月15日に投稿した。概要は以下のとおり。
高リスク前立腺癌に対してホルモン療法を用いながら小線源治療と外部照射による高線量照射(高線量照射トリモダリティ治療)を実施した報告である。
2005年から2010年までにトリモダリティー治療を行い、治療終了後6カ月以上経過観察が可能であった高リスク限局性前立腺癌63例が対象である。
BED220Gyを目標とした。
短期の観察期間ではあるがPSA 再発をきたした症例は認めなかった。
平均観察期間が15.4ヵ月ということなので、必ずしも十分な観察期間でのものとはいえない。
3. 滋賀医科大学でおこなっている前立腺癌小線源療法の特徴についてでは次のように書かれていて、このことを記述した論文はまだ私は目にしていない。
われわれ治療チームがこれまでおこなった10年間、700例におよぶ患者さんにのうち再発患者さんはわずか11名しかおられません。
当院で最低3年以上の追跡観察をおこなった症例での5年でのPSA非再発率は 低リスク98.3% 中間リスク96.9% 高リスク96.3%という結果です。日本泌尿器科学会総会の発表概要は医学・薬学予稿集全文データベース検索の収載予稿集リストより検索の雑誌名に「日本泌尿器科学会雑誌」をいれた検索結果よりみることができる。
この一覧では2009年が最新のようだ。2009年の概要は以下のとおり。
第97回日本泌尿器科学会総会
大会長:公文 裕巳 (岡山大学大学院医歯薬学総合研究科)
日時:2009年4月16日(木)~19日(日)
場所:岡山コンベンションセンター、ホテルグランヴィア岡山
つらつらながめていると、以下の発表をみいだいした。
鹿児島大 鑪野秀一他 前立腺癌密封小線源治療導入後の経過および有害事象について
注目したところを以下に記す。
・2006年6月〜2008年10月1日の小線源治療を行った患者148例が対象
・生検時の病理診断(各施設)と標準化診断(大学病院)が一致しなかった症例は57例
・29例のシード線源迷入
すなわち 29/148 = 0.196
19.6%ということで、シードは動く及びシードが動くことの影響で記した約2割の人のシードが移動するということはこの鹿児島大学の例でもいえる。
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