小冊子「もっと知ってほしい前立腺がんのこと」 患者の声は偏っている

キャンサーチャンネルのtweetよりブックレットページをしり、もっと知ってほしい前立腺がんのこと を読んだ。
2013年版ということで、監修は順天堂大学大学院 医学研究科 泌尿器外科学 教授 堀江 重郎氏である。

「前立腺がんの疑いがある」といわれたあなたへ という表題のページには次のように書かれている。
前立腺がんには、いろいろなタイプがあります。
進行がきわめて遅く、治療を急ぐ必要のないものもあれば、
一方で、進行が速い前立腺がんも存在します。
自分のがんのタイプを知るのが、病気と向き合う第一歩です。
これは藤野邦夫『前立腺ガン 最善医療のすすめ』について その4-1で指摘した藤野さんのように遅いと早いということを別ページで書き、誤解を生じるような書き方ではなく、端的に進行の速い前立腺がんも存在することを述べている。
更に次のように書いている。
治療にはいろいろな方法があり、それぞれに開発が進んでいます。
それらの何を選ぶか、どのように組み合わせるか。
一人ひとりのがんのタイプや病状のほか、
価値観や人生観、生活スタイルなどさまざまな条件に合わせて、
最適な治療を選択することが大切になります。
最善の治療ではなく、最適な治療を選択するべしという考えに賛同する。

以降、読んでいただければと思うので、これ以上の説明は省略する。
Patient's Voice ということで、以下の5人の患者の話を載せているがこれについて少しみてみる。

1 手術(73歳・闘病生活2年目)
2 外照射(IMRT)再発 ホルモン療法(65歳・闘病生活9年目)
3 手術(勃起神経温存)(43歳・闘病生活2年目)
4 PSA監視療法(54歳・闘病生活4年目)
5 手術 再発 ホルモン療法 サルベージ放射線治療
  無治療となって8年間再発していない(71歳・闘病生活14年目)

手術の治療を受けた人が5人中3人ということは少し偏っていると思う。ただ、週刊がん もっといい日 2013年Vol.350にはこう書かれている。
前立腺がんの外科手術にロボット支援手術「ダ・ヴィンチ」を導入し、機能を温存した外科手術の実践と普及に力を入れている。
いたし方がないところあるかなと思う。

患者2の表題、PSA値、GS値などをみて前立腺がんを患ってを確認する。更に2013年時の年齢ということで、前立腺がん体験者どうしで繋がろう! 武内 務 で2004年秋(当時56歳)ということで年齢も一致する。ひげの父さんこと武内務氏で間違いないだろう。
「私は7年目にPSA値が再発ラインを越え、現在はまた投薬治療を受けています。気に病むような副作用はなく、健康な人と変わらない日常を送っています。」という文をさらりと書いている。

更に、患者5は病期B2、確定時年齢、治療経緯などより、ネット上の体験記 手術後、15年経てで紹介した前立腺癌の治療日記のスマッシュ さんで間違いないだろう。

いずれにしてもある程度闘病生活の長い人でWebで公開している人は限られているということだろう。但し、IMRTを受けた者としては、IMRT治療後、PSA再発せず、元気に過ごしている人の声が小冊子の中でききたいという気はした。IMRTをセカンドオピニオンの結果選んだとかいう話はどうでもいいことだ。
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