サイトと論文のPSA非再発率の値が一致する場合もある ...東京医療センター

本もサイトも同じ値です 論文とは異なります ..PSA非再発率でサイト及び本のPSA非再発率と論文の値が異なることを千葉県がんセンターの例で示した。

日本において小線源治療を始めて2003年に実施した国立病院機構東京医療センターの斉藤史郎氏の最新(と思われる)論文、斉藤史郎他 放射線治療 Brachytherapy(小線源療法)Japanese Journal of Endourology(2015)28:207-214をみてみる。

5年PSA非再発率
低リスク  98.9%
中間リスク 94.7%
高リスク  86.9%

10年PSA非再発率
低リスク  98.2%
中間リスク 87.8%
高リスク  78.6%

この値は各々のリスク分類毎の患者数含め、病院の泌尿器科のサイトの情報、小線源療法2000例の経験からとピタリと一致する。というよりグラフも同じものと思われる。
東京医療センターが特異なのかもしれない。宣伝の要素のあるサイト情報では条件を考慮し、少しでもいい値を掲示する可能性があると思うのは下種の勘繰りだろうか。

3. 滋賀医科大学でおこなっている前立腺癌小線源療法の特徴についてをみると次のように書かれている。
当院で最低3年以上の追跡観察をおこなった症例での5年でのPSA非再発率は 低リスク98.3% 中間リスク96.9% 高リスク96.3%という結果です。
滋賀医科大の小線源の治療成績が掲載された論文をまだ私はみていないが、でた場合、その5年PSA非再発率値の値は東京医療センターのように一致するだろうか。

なお、斉藤氏の論文は日本の小線源治療の現況に関して的確に述べている。
現在までに全国117の施設で治療が実施されたが,最近は症例数の多い施設と少ない施設が明確に分かれており,センター化の傾向にある.
治療件数は2011年をピークにこの3年間は低下傾向にある.また,ここ数年間は新たに治療を開始する施設はなく,逆に治療をやめてしまった施設も少なくない.治療をやめた理由は様々のようだが,症例数が極端に減ったり,放射線科医が転勤で不在になったなどの理由があるようである.さらに症例数が減少傾向にあるのは,全国でロボット支援前立腺全摘術が増加しているためと考えられる.
全国での症例数が顕著に減少しているにもかかわらず,一部の施設で増加しているのは治療の実施がセンター化されていることを表しており,事実全国の症例の半数近くが10数施設だけで実施されている.
-----2017/08/28 に追記
滋賀医科大の小線源の治療成績が掲載された論文によると5年PSA非再発率は95.2%である。
サイト、3. 滋賀医科大学でおこなっている前立腺癌小線源療法の特徴について | 前立腺癌小線源治療学講座 | 滋賀医科大学には以下のように書かれている。
当院で最低3年以上の追跡観察をおこなった症例での5年でのPSA非再発率は 低リスク98.3% 中間リスク96.9% 高リスク96.3%という結果です。
もちろん、論文とサイトと患者数、期間など違うので違った値となったのだろう。
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